7 マンダラチャート 金剛界マンダラの構造

マンダラチャートは金剛界マンダラの様式を踏襲しますので、金剛界のマンダラの構造をみてみましょう。
それぞれのブロックにはそれぞれ・・・大日・阿閦・宝生・阿弥陀・不空成就・・・などの仏様が配されているのですが、密教の仏様の名前は、とても覚えられそうもありません。
まあこんな感じかという程度でやめておきましょう。

マンダラに向下門と向上門を矢印で示しておきました。1.向下門中央の成身会から下の三昧耶会に入り、時計回りで、最後に降三世三昧耶会に至る。これは仏が衆生を教化に行くことをあらわしている。

2.向上門

向下門とは逆の動きもある。右下の降三世三昧耶会から上の降三世会に入り、三昧耶会まで反時計回りに進み、最後に成身会に至る。

これは衆生が仏になる為に向かう修行のありかたをあらわしている。

(図解曼荼羅の味方 小峰彌彦著 大法輪閣 1997年7月 p146-147参照)

 

マンダラチャートでは大日如来の徳が同心円的に外に向かって放射状に拡がり衆生を救済する構造が示されている。胎蔵マンダラをみてみましょう。

 

マンダラチャートの提唱者である松村氏は中心の課題を放射状に展開しています。
(マンダラチャート 松村寧雄著 青春出版社2007年12月 p6-9)
つまり、胎蔵マンダラ的発想も取り入れているとうことです。これは逐次処理と並列処理、あるいはちょっと意味合いが異なるがシーケンシャルアクセスとランダムアクセス、あるいは階層と全体(結構サイモン的です)の双方を併せ持つということです。

このように放散的に発想を広げられるということも経営マンダラのメリットです。逐次処理ですと、途中でつまずいたりすると、そこから先へ進めません。
それに、経営というものは全体として動いていくものですので、放散のみならず求心も必要です。