マンダラチャートを描いて、さて、実行に移そうとするときに必ず通る問題です。
課題を挙げたのはいいのだけれど・・・一体どれから手を付けたらいいのか?
そうです、実行にあたっては課題の評価が必要なのですね。
評価の視点はいろいろあるのですが、重要なものだけを列挙してみましょう。何年か前に書きだしたら、確か20以上はあったと思うのですが、スッパリと、重要なことだけに絞り込んだ記憶があります。
・変異ベクトルが見えるか?
見えるように工夫すること。
ところで変異ベクトルって何???→https://shinsenken.jp/stratagem/st3/31/
私の作った言葉ですので、ネットで検索しても出てこないかもしれません(進化ベクトルに名前を変えるかもしれません)。
要するに、どっちを向いた課題なのかということです。
・重要か 重要でないか?
何を基準に重要なのか、も語らなければなりません。
会社の目的は一義的には継続的な利益の計上にあるので、利益に対するインパクトからの判断されるのが妥当でしょう。
ただし、重要性の判断基準として「感情」も排除するものではありません。何しろ判断する主体が「人間」なのですから。
・緊急か、緊急でないか
戦略実行までの時間的余裕です。重要な問題が緊急性がなく放置されることがあるので注意です。
・実行可能性が大きいか
経営マンダラには何でも描きいれて結構。基本、自由発想ですから。
しかし、実行可能性のないものは優先順位が低くむしろ取り上げない方が良いかもしれません。
マンダラから削除する(あるいは書いてあっても無視する)ことも考えましょう。これが、結構勇気がいるものなのです。
・経営レベルか、従業員レベルか
一般的に経営レベルのみで実行可能なものは重要であるが実施が容易です。感覚的には重要なもののの方が実施が困難と考えられがちですね。買収、事業の統廃合など、経営レベルで行われるものは――専門知識は必要ですが――実行は楽な場合も多いのです。
従業員まで巻き込むものは継続的な努力が必要で、管理者のリーダーシップが成功の鍵となります。マンダラ作成に現場管理者も巻き込むのは重要です。
・投下資金が大きいか、小さいか
先の重要性基準の一つですが、簡単に言うと「それ。実行するのに、一体いくらかかるの?」ということです。
投下資金の回収、費用対効果の関係が明らかになっているでしょうか?これは簡単なようで結構難しい問題ですね。
特に新たな借入が必要な場合には、返済可能性を十分に考慮する必要があります。
「何でそんな大金を借りたの????」
ということは、本当によくあることなのです。
・競争優位を築けるか
これも重要性の判断基準の一つなのですが、要するに「目がその見向いているか?」ということです。自分の会社の事情だけで物事を判断されている経営者は、多いのです。
顧客の視点から見る、客観的に自社を見直すという観点からも、競争相手にも目を向けることですね。自画自賛もほどほどに。
さて、競合他社がリストアップされ、競合他社の動向、競争優位の比較が検討されていることが必要です。具体的には進化曲線を描くことです。
なお、競合が競争優位にある場合にはこれを模倣するのも有効な手段です。少なくとも模倣しようとすると目が外に向きますので。
このほかに「単発か継続的」かというのも重要です。