ミラーニューロンを利用した「戦略的」漢字の覚え方

「鬱」という漢字はほとんどの人が書けません。「慇懃」にしても「薔薇」にしても、まずかける人はいないでしょう。

「画数が多すぎて、どのように書いていいのか攻略法が分からない」・・・ということで、覚える前に「覚えられるわけがない」という心理的な壁にぶつかります。

「鬱」という漢字を簡単に覚える実験をしました。

経営者を実験材料にして30人ほどで試しましたが、ほぼ全員書けるようになりました。

「どうやって?」・・・・ミラーニューロンを利用するのです。

 

ミラーニューロンというのは、鏡のようなニューロンです・・・え???

つまり、他人の行動を映し出して、自分の行動のように感じさせるニューロンで、たとえば、前に座っている人が、何か飲み物を飲んで、不味そうな顔をすれば、私のミラーニューロンはその光景を映し出して、その人と同じこと――つまりまずいものを飲んでいるというこを――を(脳の中では実際に)経験できるという、超「物まね細胞」です。

(ミラーニューロンの発見 マルコ・イアコボーニ著 塩原通緒訳 ハヤカワ新書 2009年5月)

 

 

・・・ということは、一見書けなそうな難しい漢字でも、正しい筆順で、正しく漢字を書く動画を見れば、私の頭の中では勝手に字を書くニューロンが働いて、勝手に書けるようになるはず・・・子供が言葉を覚えるのに何も苦労しないように苦労せず・・・ということになるはずです。

 

 

まずは私が実験・・・鬱でも慇懃でも薔薇でも・・・・比叡山でも、生まれてこの方書いたことが無い漢字がどんどん覚えられます。しかも難しいという感じはなく。

 

 

次に、他人で実験。

正しい筆順で、正しい字を書いている動画サイトをスクリーンに映し出して、3回程度「鬱」という字が書かれている「場面」をみせます。

 

3回で正確に書ける人は50%程度でしょう。しかし、大体3回程度みると、若干の間違いはありますが、ほぼ「鬱」の形が書けるようになります。

間違ったところを訂正すると、ほぼ書けますね。